答えが見つかるまで、動けることはないと思っていた

以前は、「やりたいこと」をどのように探していましたか?

目の前にあることを一生懸命やるのは得意でした。でも、それが自分のやりたいことかどうかは、あまり考えないまま進めることがありました。自分が興味を持てることなら、もっと力を生かせるのではないかとも思っていました。

当時は、雷に打たれるように「私がやるべきことはこれだ」と分かり、そこから行動が始まるようなイメージを持っていました。やりたいと思えるものが見つかるまでは、自分にできることがないように感じていたんです。

人に会うことには、どんな難しさがありましたか?

人のことは好きなのですが、人に会う予定が決まると緊張しました。「話せることがないかもしれない」「決めてしまったけれど、面倒になってきた」と、会う日までいろいろな考えが浮かびました。

実際に会えば、会ってよかったと思うこともあります。それでも、約束までの居心地の悪さを避けようとして、日程を決めないまま、その話が流れるのを待つことがありました。

「どこに向かいたいのか知りたい」──行動へ向き合い始めたきっかけ

参加するとき、何を知りたいと思っていましたか?

私は、自分がどこに向かいたいのかを知りたいと思っていました。参加すれば、やりたいことが突然はっきりするのではないかという期待もありました。

実際に取り組んで分かったのは、何かが分かってから行動するだけではなく、まず行動することで見えてくるものがあるということでした。答えを探すためにも、その前に小さな行動が必要だったんです。

最初に決めたのは、どんな行動でしたか?

朝に、自分が大切にしたい方向へ向かう行動を一つ決めました。私の場合は、ずっと連絡できていなかった人へ連絡することでした。

それまでも「連絡しなければ」と頭の片隅に置いていましたが、いつするかは決めていませんでした。その日の行動として書いて実際に連絡すると、長く置いていたことでも、決めて動けばよかったのだと気づきました。

嫌な気持ちは、なくさず連れていけばいい

行動しようとするとき、どんな気持ちが出てきましたか?

何かをしようとすると、「嫌だな」「面倒だな」という気持ちがよく出てきました。以前は、まずその気持ちを何とかしなければ動けないと思っていました。

嫌な気持ちが来るとやめておき、また来るとやめる。その繰り返しで、結局そのこと自体をしなくなることもありました。そして、できない自分についてまた考え続けていました。

「連れていく」と決めると、何が違いましたか?

嫌な気持ちがあるままでも、行動してよいと知ったことは、私にとって大きな気づきでした。人と会う話が出たとき、最初は「どうしよう」と思います。それでも、「このまま連れていこう」と決めて、予定を具体的にしました。

不安な考えと会話を続けて、きれいに解決できたら動くのではありません。そう思う自分もいると認めながら、気持ちがどうであっても一緒に行く。緊張がなくなったわけではありませんが、対処し切ることを行動の条件にしなくなりました。

連絡する日を決め、人と会う一歩を選ぶ

行動を決めると、日常にはどんな動きが生まれましたか?

連絡する日を決めると、実際に人へ連絡し、人と会う機会が増えました。行動を起こしたという事実ができると、その後に自分が何を感じたのかも分かります。

一つの行動がすぐに大きな答えを出すわけではありません。でも、自分で決めたことを実行すると、生活が少し動く感覚や、その日を過ごした手応えがありました。やるかどうかを曖昧なまま置いておくのとは違いました。

不安が浮かんだときは、どうしましたか?

人に会う前には、今も「何を話そう」「面倒になってきた」と考えることがあります。その考えを消そうとして戦う代わりに、「そう思っている部分もある」と受け止め、そのまま約束した場所へ向かいます。

私にとって大切だったのは、不安がない自分になることではなく、不安も一緒に連れて、選んだ行動へ進むことでした。

動きながら、自分の心地よさを集めていく

大切にしたいことは、最初から言葉になっていましたか?

最初は、こうありたいという言葉を書いても、「本当にこれで合っているのかな」と不安でした。見本にある言葉から、自分に合いそうなものを選ぶところから始めました。

その後は、日々の中で何を感じたのか、どんな場面を心地よいと思ったのかを、少しずつ記録しました。完成した答えを一度に見つけるのではなく、自分の感覚を集めながら、言葉を探していきました。

これから、どんな方向へ動いてみたいですか?

人と会う機会が増え、人の話を聞く中で、私は人と関わること自体が好きだったのだと改めて感じました。

まだ具体的に「これだ」と決まったわけではありません。それでも、いつか自分で何か活動をつくり、発信して、人を招くことも試してみたいと思っています。その方向が自分に合うかどうかも、行動しながら確かめていきたいです。

答えを待って立ち止まっている人へ

進みたい方向が分からない人へ、伝えたいことはありますか?

何かに取り組めば、すべての悩みが一度に解決するわけではないと思います。私も、最初から自分の価値をはっきり言葉にできたわけではありませんでした。

それでも、連絡する日を決める、人に会ってみる、その後に自分がどう感じたかを書いてみる。そんな小さな行動があると、考えているだけでは分からなかったことに気づけます。嫌な気持ちをなくすのを待たず、その気持ちも連れて、まず一つ試してみる。私はそこから、自分の進みたい方向を探しています。