焦るほど動けず、仕事も家族のことも抱えていた頃
以前は、仕事でどんなことに困っていましたか?
忙しい職場で、時間までに入浴介助やリハビリなどを終えなければと思うと、焦って何をしているのか分からなくなっていました。急ぐほどかえって動きが遅くなる感覚がありました。
利用者さんと話したり、測定や処置をしたりする時にも不安と緊張が強く、髪が濡れるくらい汗が出ていました。「遅くなって迷惑をかけたら申し訳ない」という考えが、いつも頭にあったのだと思います。
家庭では、どのように抱え込んでいましたか?
夫や子どもの体調が悪いと、私が全部用意し、病院にも連れて行かなければと思っていました。元気な時でさえ、もっと悪くなるのではないか、入院するのではないかと、まだ起きていないことまで心配していました。
いろいろな場面で、「私がみんなのことをしなければ」という考えが出ていたと思います。
一人では分からない──人に聞ける場所を求めた
なぜ、自分の考え方を見直そうと思ったのですか?
以前から認知行動療法を知っていて、本を買い、自分でやってみたことがありました。でも、内容や演習の進め方を理解できず、途中で諦めていました。
その後、サトマイさんの動画で考え方を振り返る方法を知りました。すぐには動けず半年ほど迷いましたが、一人では分からないことも、集まりの中なら誰かに聞けるかもしれないと思ったことが、もう一度向き合うきっかけでした。
不安に気づき、まず深呼吸するようになった
最初に、仕事で何を変えましたか?
焦り始めた時に、「今、不安になっている」「遅くなったら迷惑をかけると思っている」と気づけるようになりました。気づいた時点で一度立ち止まり、深呼吸するようにしています。
今も時間はかかりますし、汗がまったく出なくなったわけではありません。それでも、以前より落ち着いて利用者さんに動いてもらえるようになったと感じています。
完璧に仕上げようとする考えにも変化はありましたか?
最初は、一つの振り返りを全部仕上げてから出そうとして、二時間以上かけていました。途中でもよいから三十分で区切ると聞き、今は十五分から二十分ほどで出しています。
二時間かけたものより、短い時間で集中した方がよいと感じることもありました。完成させてから出さなければ、という力が少し抜けました。
「私が全部」ではなく、頼む・任せるを選んだ
家族への心配は、どう受け止めるようになりましたか?
先の不安と、今体調が悪い家族への心配を分けるようになりました。未来のことは、その時になってから決めればよい。成人した子どもが「大丈夫」と言っている時は、本人に任せようと思えるようになりました。
心配は今も出てきます。そのたびに「本当にそうだろうか」と振り返ると、今は大丈夫だと分かることの方が多く、安心して次のことに取り組めるようになりました。
周りに頼るために、どんな行動を考えていますか?
職場では、利用者さんにリハビリをしてもらう順番を考え、頼めるところは周りにお願いしたいと思っています。全部を自分で背負うのではなく、必要なことを頼みながら進めたいです。
家庭では、息子に「一緒にやってみない?」と声をかけるところから始め、一緒にヨガをすることもありました。自分がすべて決めるのではなく、小さく声をかけ、相手の反応を見ながら進めています。
抱え込まず、周りと仕事を進めていきたい
これから、どんなふうになっていきたいですか?
職場の人たちとは仲がよいので、周りに頼みながら、もっと仕事をスムーズに進めていきたいです。
家族に対しては、私が口出しをしすぎず、自分がするべきことに取り組めるようになりたいと思っています。
不安を一人で抱えている人へ
同じように悩んでいる人へ、伝えたいことはありますか?
分からないことを一人で抱えていると、途中で手が止まることがあると思います。私も、自分だけで本を読んだ時には進め方が分からず、諦めました。
人に聞いてみると、一緒に考えてもらえたり、「途中でもいい」と教えてもらえたりします。全部を一人で仕上げようとせず、まず分からないと言葉にしてみてほしいです。
CBTジム®で、不安に気づき、抱え込む前に頼る
CBTジム®では、とっさに浮かぶ考えや感情を書き出し、思い込みや決めつけに気づくワークを通じて、日常の行動選択を見直していきます。
仕事や家族のことを「私が全部しなければ」と抱え込んでしまう方も、不安に気づいて一度立ち止まることで、周りに頼む、相手に任せるといった選択肢を増やしていけます。