イライラすると作業まで雑に──「相手が間違っている」と決めつけず、一歩引けるようになった理由

トレーナーとして働く齋藤さんは、以前、日常の小さなことや仕事が思い通りに進まない場面で、すぐにイライラしていました。その気持ちを周りへ態度で示したり、作業が雑になったりすることもあったといいます。

「自分はルールを守っているのに、なぜ相手は守らないのか」「自分の思い通りに動かない人が間違っている」。そんな考えが強く、感情や周りの状況に流されている感覚がありました。

そんな齋藤さんが、自分の反応に気づき、相手の状況を想像する中で、どのように一歩引いて次の行動を選べるようになったのかをお聞きしました。

Before

  • 思い通りにならないと、日常の小さなことでもイライラしていた
  • イライラしていることを態度に出し、作業が雑になることがあった
  • 自分が正しく、思い通りに動かない相手が間違っていると考えていた
  • 面倒な作業を後回しにし、追い込まれて自分を嫌になることがあった

After

  • イライラする場面でも、一歩引いて自分の反応を見られるようになった
  • 相手の事情を想像し、仕事を頼まれた意味を別の角度から考えられるようになった
  • 後回しにしていた作業を先に済ませ、次の予定へ進めるようになった
  • 周りの良い変化や、自分が嬉しいと感じたことにも気づけるようになった

Contents

目次

  1. 「自分が正しい」と考え、イライラを態度に出していた頃
  2. 「自分の人生の舵を取れていない」──向き合い始めたきっかけ
  3. いつもの通勤で、一歩引いて見られた瞬間
  4. 相手の事情を想像し、面倒な作業を先にできるように
  5. 感情に流されず、自分をもっと整えていきたい
  6. 小さな変化を重ねたい人へ

Trust

監修者 / インタビュアープロフィール

佐藤舞(サトマイ)プロフィール写真

運営代表:佐藤舞(サトマイ)

合同会社デルタクリエイト代表社員
桜花学園大学客員教授
科学的な脳トレ「CBTジム®」を主宰。過去2600人に提供。
企業のマーケティングリサーチや需要予測などを行いながら、ビジネス統計学の専門家として、地上波テレビ・ラジオ、新聞、雑誌、経済メディアを通して、情報発信を行う。
上場企業の社外取締役も務める。

小柳出紗季 プロフィール写真

インタビュアー:さき

CBTジム®運営スタッフ
CBTジム®勉強会講師
CBT実践歴6年
完璧主義によって仕事が思うようにパフォーマンスを発揮できなかったところから、CBTを通じて仕事の生産性が上がっただけでなく、自分や家族、仲間を大切にしながら、価値観にそって仕事に取り組めるようになった。

「自分が正しい」と考え、イライラを態度に出していた頃

以前は、どんな場面でイライラしていましたか?

日常の本当に小さなことでも、すぐにイライラすることがありました。

たとえば車を運転していて危ない運転をされた時や、仕事が思い通りに進まない時です。「なぜ思い通りにいかないんだ」と、すぐに反応していました。

イライラすると、周りの人に「自分は怒っているんだぞ」と態度で示してしまったり、作業が雑になったりすることもありました。

その時、どんなことを考えていましたか?

「自分が全部正しい」という考えが強かったと思います。

「自分はルールを守っているのに、なぜ他の人は守らないんだ」「自分の思い通りに動いてくれない人が間違っている」と考えていました。

仕事でも、自分の担当ではない業務を頼まれると、「なぜ自分がやらなければならないんだ」と納得できずにいました。

「自分の人生の舵を取れていない」──向き合い始めたきっかけ

自分の考え方を見直そうと思ったのは、なぜですか?

自分がイライラしやすいことや、もっと早くやりたいのに物事を後回しにしてしまうことには、以前から気づいていました。ただ、具体的にどうすればよいのかが分かりませんでした。

そんな時にサトマイさんの動画と出会い、自分の考え方を見直すヒントを知りました。その中で「自分の人生のパイロットになる」という言葉に触れたんです。

私は、自分の人生の舵を取れていないと感じました。自分の感情や周りの状況に流されている。このままではなく、自分で自分を整えられるようになりたいと思ったことが、向き合い始めたきっかけでした。

ワークには、どのように取り組みましたか?

最初は毎日やろうと思っていましたが、夜遅くなると「今日はいいかな」と思う日もありました。そこで、休憩時間など、空いている時間を前もって見つけて取り組みました。

早い時は10分から15分ほど、考えがまとまらない時は30分から40分ほどかかりました。すべてを完璧に埋めようとして、かえって手が止まることもありました。

そんな時は、過去に自分が書いたものや、他の方が書いたものを見ました。「ほかの人も全部を埋めているわけではない」と分かると、自分も完璧でなくてよいと思えて、また進めることができました。

いつもの通勤で、一歩引いて見られた瞬間

最初に変化を感じたのは、どんな場面でしたか?

10日から2週間ほど経った頃、朝の通勤中に変化を感じました。

私は自転車で通勤しています。朝、列へ無理に入ってくる人がいると、以前ならすぐにイライラして、舌打ちをすることもありました。

同じような場面に出くわした時、ふと「この人は急いでいて大変なのかもしれない」「今、自分はどう思ったんだろう」と、一歩引いて見ることができたんです。

「いつもならイライラする場面なのに、今日はイライラしていない」と気づきました。自分でも、はっきり分かる不思議な感覚でした。

見えるものは、どのように変わりましたか?

以前は、ネガティブなことばかりへ意識が向いていました。今は相手のことを考える中で、「こうしたら喜んでもらえるかもしれない」と、ほかのことにも意識を向けられるようになりました。

周りの人がしている細かな作業や、自分が嬉しいと思ったこと、「これはいいな」と感じたことにも気づきやすくなったと思います。

相手の事情を想像し、面倒な作業を先にできるように

仕事で誰かに頼られた時は、どう考えるようになりましたか?

自分の担当ではない仕事を頼まれた時も、以前なら「なぜ自分がやるんだ」と考えていました。

今は、「相手の方がもっと大変な状況なのかもしれない」「どうしようもなくて、自分を頼ってくれたのかもしれない」と、相手の事情を想像するようになりました。

もちろん、本当の事情は相手に聞かなければ分かりません。それでも、自分の考えだけですぐに決めつけず、別の可能性を考えられるようになったことは大きいです。

後回しにしていた作業には、どう向き合いましたか?

仕事で入力しなければならない作業を、いつも最後まで後回しにしていました。追い込まれてから取り組み、「またできなかった」と自分を嫌になることも多かったです。

そこで、最後にしていた作業を、あえて一番先に持ってきました。やってみると早く終わり、そのあとに自分がやりたいことや次の予定を進められるようになりました。

作業の順番そのものより、「面倒なことから先にやろう」と思えたことが、自分の中では大きな変化でした。

感情に流されず、自分をもっと整えていきたい

これから、どんな自分でありたいですか?

今でも、いつも思い通りにできるわけではありません。

それでも、以前のように小さなことへ反応して投げやりになるのではなく、何が起きたのか、自分はどう感じているのかに気づきたいです。

今以上に、一歩引いて自分の状態を見ながら、感情や周りの状況に流されず行動を選べるようになりたいと思っています。

小さな変化を重ねたい人へ

同じように悩んでいる人へ、伝えたいことはありますか?

私も最初は、本当に自分の感情や行動が変わるのだろうかと、半信半疑でした。

人によって感じ方は違うと思いますし、すぐに大きな変化が起きるとは限りません。それでも、自分や周りの方の様子を見ていると、小さな変化を重ねることが、やがて次の行動につながるのだと感じます。

迷っている方も、まずは自分がどんな場面で何を考え、どう反応しているのかに気づくところから、小さく試してみるとよいと思います。

CBTジム®で、イライラのまま反応する前に立ち止まる

CBTジム®では、とっさに浮かぶ考えや感情を書き出し、思い込みや決めつけに気づくワークを通じて、日常の行動選択を見直していきます。

思い通りにならない場面ですぐイライラしてしまう方も、自分の反応を一歩引いて見直すことで、相手の事情を想像する、面倒な作業を先に終える、次の予定へ進むといった選択肢を増やしていけます。

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