「条件が揃ったらやろう」で先延ばし──完璧を求める医師に生まれた"まず動く"という習慣

医師のBJさんは、講演のスライドを直前まで作り込み、日々の作業もギリギリになって進めることが多かったといいます。やりたくないのではなく、完全な条件が整ったら始めようと考えていました。

早く終えるために決めた方法も、いつの間にか守るべきルールになっていました。その場で書いた方が早くても、便利な道具を使うことにこだわって、かえって時間をかけてしまうことがありました。

そんなBJさんが、自分で決めたルールを見直し、どのように今日やることを絞って取りかかれるようになったのか。元に戻ることもありながら、スライド作りにかかる時間や日々の行動が変わっていった過程をお聞きしました。

Before

  • 完全な条件が整うのを待って、行動を先延ばしにしていた
  • スライドを講演直前まで作り込み、時間をかけすぎていた
  • 計画を立てること自体も先延ばしし、いつもの流れで作業していた
  • 朝起きるのが苦手で、「起きられない」と考えていた

After

  • 条件が揃いきらなくても、できることから行動しやすくなった
  • スライド作りを、以前より短い時間で終えられるようになった
  • 先の予定を見て、その日にやることを決めて実行できる場面が増えた
  • 朝の考えに気づいて起き上がれたことから、取り組んでいた1か月はほぼ毎朝走れた

Contents

目次

  1. 準備や手順にこだわり、仕事を先延ばしにしていた頃
  2. スライド作りにかける時間を変えたい──先延ばしを見直すきっかけ
  3. 「起きられない」という考えに気づき、朝から走れた小さな変化
  4. 今日やることを絞れるようになり、スライド作りの時間が短くなった
  5. 戻ってしまう日も含めて、暮らしを整えていきたい
  6. 準備が整うまで動けないと感じている人へ

Trust

運営代表 / インタビュアープロフィール

運営代表:佐藤舞(サトマイ)

佐藤舞(サトマイ)プロフィール写真

合同会社デルタクリエイト代表社員 / 桜花学園大学客員教授
科学的な脳トレ「CBTジム®」を主宰。過去2600人に提供。
企業のマーケティングリサーチや需要予測などを行いながら、ビジネス統計学の専門家として、地上波テレビ・ラジオ、新聞、雑誌、経済メディアを通して、情報発信を行う。
上場企業の社外取締役も務める。

インタビュアー:さき

小柳出紗季 プロフィール写真

CBTジム®運営スタッフ / CBTジム®勉強会講師 / CBT実践歴6年
完璧主義によって仕事が思うようにパフォーマンスを発揮できなかったところから、CBTを通じて仕事の生産性が上がっただけでなく、自分や家族、仲間を大切にしながら、価値観にそって仕事に取り組めるようになった。

準備や手順にこだわり、仕事を先延ばしにしていた頃

以前は、どんな仕事を先延ばしにしていましたか?

メールや原稿、講演用のスライド作りなどです。決まった仕事は進められるのですが、計画を立てることが得意ではなくて、その計画自体を先延ばしにしていました。

いつもの流れや、自分で決めた曜日のルールを頼りに、なんとかギリギリに進めていました。スライドは、時間があればあるだけ作り込んで、講演の直前まで手を入れていました。

やろうかどうか迷っているというより、完全な条件が揃ったらやる、という思いが強かったんです。

仕事を早く進めようとして、かえって時間がかかることもありましたか?

ありました。例えば、表を作る時に、AIを使うと早くできると知ったとします。確かに便利なのですが、そのうちに「AIを使うこと」が自分のルールになってしまうんです。

さっと自分で書いた方が早い場面でも、その方法にこだわって、かえって遅くなることがありました。めんどくさいな、これでは良くないなと思っても、その気持ちを見ないようにしていたんですね。

自分でマニュアルの多い会社を作って、そのマニュアルに自分が縛られていたような感覚です。

スライド作りにかける時間を変えたい──先延ばしを見直すきっかけ

自分の考え方を見直し始めたきっかけは何ですか?

登録していたサトマイさんのLINEに、考え方を振り返る取り組みの案内が届いたことです。「よし、やろう」と思ったのに、ここでも得意の先延ばしをしてしまって、気づいたら期限が過ぎていました。

そうやって機会を逃した後、ようやく5月に取り組み始めました。仕事では特に、スライド作りにかける時間を変えたいという目標がありました。

始める時に、印象に残った言葉はありますか?

最初に見た動画で、書き始めなければ書きたいものは分からない、という話がありました。

全部を決めてから動くのではなく、とりあえず動いてみる。その話が、後でいつもと違う行動を試すことにもつながったと思います。

「起きられない」という考えに気づき、朝から走れた小さな変化

最初に、自分の行動が変わったと感じたことは何ですか?

自分の考えを記録すると知って、朝から「今、自分は何を考えているかな?」と意識するようになりました。「起きられない」と考えているなと思った瞬間、起き上がっていたことがあったんです。

朝起きるのは苦手だったので、自分でも意外でした。そのまま着替えて走りに行って、取り組んでいた1か月は、ほぼ毎朝走っていました。

ただ、その後は毎日走るわけではなくなりました。以前の状態に戻ることもあります。

ワークを続けるためには、何をしていましたか?

大体、夜に書いていました。最初は30分くらいかかりましたが、続けるうちに慣れてきました。時間をかけすぎないことも意識していましたね。

みんなでワークをする場にも、毎回顔を出しました。週に何度か集まるペースが、自分には良かったです。定期的に集まることが、ワークを続ける習慣になっていました。

今日やることを絞れるようになり、スライド作りの時間が短くなった

仕事の進め方は、どう変わりましたか?

先の予定をざっと見て、今日はこれをやった方がいいなと、一つか二つ決めて動けるようになりました。簡単にやることのリストを作って、取りかかるようになったんです。

以前のスライド作りは、20時間以上かけていたのではないかと思います。今は2時間を3回、それに修正の時間を加えて終わるようになりました。

先延ばしに戻ることもありますが、以前のように直前まで作り込み続ける時とは違うと感じています。

行動する前に考えすぎないために、工夫したことはありますか?

僕は、いつもと違う行動のアイデア自体は、いろいろ浮かぶ方なんです。でも、たくさんあると覚えていられないし、全部やろうとすると動けません。

だから、ほかの案はいったん捨てて、一つ、多くても二つに絞りました。最善の方法は何だろうと考え続けるより、今できることを一つやってみる。その方が、自分には合っていました。

今でも、「こんなに大まかでいいのかな?」と思うことはあります。でも、完璧にやろうとこだわっていた時の方が、かけた手間ほどには得るものがなかったのだと、少しずつ分かってきました。

仕事以外でも、決め方が変わったことはありましたか?

前から考えていたマラソン大会に、エントリーしました。妻に「出るの?」と聞かれた時、以前なら「ちょっと待って、明日返事する」と言っていたと思います。

その時は先に「出る」と答えて、妻に登録してもらいました。条件が全部整っていなくても、まず決めてみようと思えたんです。

戻ってしまう日も含めて、暮らしを整えていきたい

これから、どんなことを大切にしたいですか?

今は、食べたものや運動など、毎日の生活を記録しています。仕事の進め方だけでなく、食事や運動にも目を向けて、自分を大事にすることを意識したいです。

以前の状態に戻っている部分もあるので、仕事の進め方も、もう一度見直したいですね。そのうえで、自由で楽しい生活を送っていきたいと思っています。

準備が整うまで動けないと感じている人へ

これから自分の考え方に向き合う人に、何を伝えたいですか?

誰もが同じように変化を感じる、魔法のようなものとは思わない方がいいかもしれません。実際に、なかなか手応えがないと話す方もいました。

僕自身は、最初に教わったことを丁寧に試し、根気よく続けたことが、変化を感じることにつながったと思っています。まずは試してみることを、大切にしてほしいですね。

CBTジム®で、完璧な準備を待つ考え方に気づき、今日できることを選ぶ

CBTジム®では、とっさに浮かぶ考えや感情を書き出し、思い込みや決めつけに気づくワークを通じて、日常の行動選択を見直していきます。

準備が整うまで仕事を先延ばしにしてしまう方も、自分で決めたルールを確かめ、今日取りかかることを一つ選ぶところから、時間の使い方を考えてみませんか。

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