職場でも日常でも、人の言動にイライラ──「正しさ」へのこだわりをゆるめて、心の穏やかさを取り戻すまで

Webの管理画面をデザインする仕事をしているぐろさんは、上司や同僚と意見が違うと、「その判断はおかしい」と反発する気持ちが湧いていました。表には出さずに我慢しても、不愉快な出来事を何日も思い出していたといいます。

「こうあるべき」という思いは、職場だけでなく、電車や映画館でのマナーにも向いていました。自分の考えが正しいと思うほど、気持ちを切り替えにくくなっていました。

自分の考えを書き出し、ほかの人の視点に触れる中で、相手の判断の背景を聞くようになったぐろさん。職場のやり取りと、日常の穏やかさがどう変わったのかをお聞きしました。

Before

  • 上司や同僚と意見が違うと、相手の判断はおかしいと反発していた
  • 不快な気持ちを我慢し、その後も長く引きずっていた
  • 電車や映画館で人のマナーが気になり、苛立っていた
  • チャットの言葉が足りないと、自分の解釈で受け取っていた

After

  • 意見が違う時には、相手がそう考えた理由を聞くようになった
  • 嫌な出来事を思い出し続けることが減り、穏やかさを感じるようになった
  • 自分にどれほど影響があるかを考え、受け流せるようになった
  • チャットで分からないことは質問し、言葉を丁寧に選ぶようになった

Contents

目次

  1. 「こうあるべき」が強く、我慢しても苛立ちが残っていた頃
  2. これからの人生を見直したい──本との出会いから向き合い始めた
  3. 正しさにこだわる自分に気づき、穏やかでいることに目を向けた
  4. 意見が違う相手に理由を聞き、仕事の会話も丁寧になった
  5. 年齢や状況だけで諦めず、理想を考え続けたい
  6. 一人で考えても同じ答えに戻ってしまう人へ

Trust

運営代表 / インタビュアープロフィール

運営代表:佐藤舞(サトマイ)

佐藤舞(サトマイ)プロフィール写真

合同会社デルタクリエイト代表社員 / 桜花学園大学客員教授
科学的な脳トレ「CBTジム®」を主宰。過去2600人に提供。
企業のマーケティングリサーチや需要予測などを行いながら、ビジネス統計学の専門家として、地上波テレビ・ラジオ、新聞、雑誌、経済メディアを通して、情報発信を行う。
上場企業の社外取締役も務める。

インタビュアー:さき

小柳出紗季 プロフィール写真

CBTジム®運営スタッフ / CBTジム®勉強会講師 / CBT実践歴6年
完璧主義によって仕事が思うようにパフォーマンスを発揮できなかったところから、CBTを通じて仕事の生産性が上がっただけでなく、自分や家族、仲間を大切にしながら、価値観にそって仕事に取り組めるようになった。

「こうあるべき」が強く、我慢しても苛立ちが残っていた頃

以前は、どんな場面でイライラしていましたか?

仕事で自分の考えが強く出ると、上司や同僚の発言に対して、「その判断はおかしいだろう」と反発する気持ちが湧くことがありました。

日常でも、電車や映画館でマナーが気になる人を見かけると、苛立っていました。「その行動は取るべきじゃない」という、正しさを求める気持ちが強かったと思います。

苛立った後は、どうしていましたか?

我慢してしまうことが多かったです。でも、我慢するから、ずっと引きずってしまうんですね。

不愉快な出来事を、例えば一週間くらい思い出してしまうこともありました。その場を離れた後も、何度も思い出しては嫌な気持ちになっていました。

これからの人生を見直したい──本との出会いから向き合い始めた

自分の考え方と向き合おうと思ったきっかけは何ですか?

サトマイさんの『あっという間に人は死ぬから』という本に出会い、動画などで情報を集める中で、考え方を振り返る取り組みを知りました。

仕事を休んでいた時期に、自分の人生を見直したいと思っていたんです。考え方が変われば、これからもう少し生きやすくなるのではないかと考えていました。

その時は情報を集めるところまででしたが、仕事に戻ってしばらくして、もう少し前向きに人生を良くしていこうという気持ちになり、実際に始めました。

どんな考えに、特に関心を持ちましたか?

物事の見方には偏りがあると聞いて、「自分の見方も偏るんだ」と思ったことが、印象に残っています。

自分の思い込みを見直せたら、何かを判断する時にも、もっと良い選択ができるのではないか。それが、取り組んでみようと思った決め手でした。

正しさにこだわる自分に気づき、穏やかでいることに目を向けた

書き始めて、どんな気づきがありましたか?

ワークに助言をもらうと、「こういう考え方もあるんだ」と、見方が少しずつ増えていきました。自分では思いつかなかった考えを聞くうちに、一つの見方にこだわらなくなってきたと思います。

本から学ぶだけでなく、自分の書いたことに別の人の意見をもらえる。そのやり取りが、私には大きかったです。

別の見方を考えるのが難しい時もありましたか?

「どう考えても、自分が正しいだろう」と思う出来事は、難しかったです。正しいか間違っているか、どちらかに決めたい気持ちがあったんですね。

そこから、正しさを判定することより、自分はどう考えて、どう行動したら穏やかでいられるのかに、目を向けるようになりました。

例えば、マナーが気になる人を見ても、その出来事が自分の人生にどんな影響を与えるのかを考えると、特に影響はないと思えることがあります。そうすると、気持ちがすっと落ち着く感じがありました。

意見が違う相手に理由を聞き、仕事の会話も丁寧になった

職場で意見が違う時は、どうするようになりましたか?

自分の判断も、自分が知っていることや思い込みから来ているのではないかと考えるようになりました。

「相手は何を考えて、その判断をしたんだろう?」と、もう少し詳しく聞くようになりました。自分の考えと違うからおかしい、とすぐに決めなくなってきたんです。

やり取りの雰囲気も、変わりましたか?

仕事で少し空気が悪くなることが、以前より減った感じがします。

質問をすると、相手も「理解しようとしてくれている」と感じるのかもしれません。相手の内心までは分かりませんが、関係が良い方へ向かうことが増えてきたと感じています。

リモートでの会話では、何を意識していますか?

仕事はリモートで行う日が多いので、チャットだけでやり取りすると、言葉が足りなかったり、言葉の選び方で相手を苛立たせたりすることがあります。

今は、より丁寧に伝えようという気持ちになっています。分からないことがあれば、自分で勝手に解釈せず、さらに質問するようになりました。

日常で感じていた苛立ちは、どうでしょうか?

気になる人がいても、自分への影響を考えて、そのまま受け流せることが増えました。無理に我慢して抑えるというより、我慢し続ける必要がなくなってきた感じです。

周りの人がどうしているかだけではなく、自分はどう行動したいのか、どんな気持ちでいたいのかに、目を向けるようになりました。心の平穏を取り戻せたように感じています。

年齢や状況だけで諦めず、理想を考え続けたい

これから、どんなふうに過ごしていきたいですか?

ようやく、本気で自分の人生に向き合おうと思え始めたところです。

社会がこうだから、年齢的に遅いから、お金や時間がないからと考えるだけではなく、状況は状況として受け止めた上で、自分の理想を考えていきたいです。

理想もその都度見直しながら、いろいろな行動を試し続けていきたいと思っています。

一人で考えても同じ答えに戻ってしまう人へ

同じように悩んでいる人へ、伝えたいことはありますか?

私にとっては、一緒に取り組む人がいることが大きかったです。年齢や立場、利害関係を離れて、違う視点から気づきを伝えてもらえる。それに、仲間がいるという安心感もありました。

今の状態を変えていくために、私には必要なものだったと感じています。同じように悩んでいる方にも、誰かと一緒に考えることで得られるものを、想像してもらえたらと思います。

CBTジム®で、意見の違いへの決めつけに気づき、相手の考えを聞いてみる

CBTジム®では、とっさに浮かぶ考えや感情を書き出し、思い込みや決めつけに気づくワークを通じて、日常の行動選択を見直していきます。

上司や同僚と意見が違うと苛立ちをためてしまう方も、自分が前提にしていることを振り返り、相手がどんな事情や考えで判断したのかを確かめてみませんか。

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