完璧主義のイライラに振り回されていた私が、家族にも職場にも落ち着いて向き合えるまで──「こうあるべき」がゆるんだ理由

完璧主義で、自分にも周囲にも厳しくなりやすかったという伊藤さん。以前は、イライラやモヤモヤの原因が自分でも分からないまま悩んでいました。

特にご両親と暮らす家庭の中では、ひとつひとつの言動や態度が引っかかり、前向きな関係を築きにくい状態だったといいます。それでも不満は口に出さず、自分の中に溜め込むことが多かったそうです。

そんな伊藤さんが、どのように「こうあるべき」という思い込みに気づき、家族や職場で落ち着いて行動を選べるようになったのか。変化の流れをお聞きしました。

Before

  • 完璧主義で自分にも周囲にも厳しく、イライラやモヤモヤの原因が分からなかった
  • 家族の言動や態度に引っかかり、前向きな関係を築きにくかった
  • 不満があっても我慢して、自分の中に溜め込みやすかった
  • 「完璧な自分でなければ」という思いから、店員さんに質問することも難しかった

After

  • 自分が何にイライラしているのかに気づけるようになった
  • 相手の背景や思いを想像して、落ち着いて行動を選べるようになった
  • 気づいていない相手には、我慢せずきちんと話して伝えられるようになった
  • できた部分を認め、マイルールをゆるめられるようになった

Contents

目次

  1. イライラの原因が分からなかった頃
  2. 「まさに自分だ」──向き合い始めたきっかけ
  3. 続ける中で感じた小さな変化
  4. 職場でも、落ち着いて行動できるようになった
  5. 考え方と一緒に歩いていく──これからの展望
  6. 原因の分からないモヤモヤを抱えている人へ

Trust

監修者 / インタビュアープロフィール

佐藤舞(サトマイ)プロフィール写真

運営代表:佐藤舞(サトマイ)

合同会社デルタクリエイト代表社員
桜花学園大学客員教授
科学的な脳トレ「CBTジム®」を主宰。過去2600人に提供。
企業のマーケティングリサーチや需要予測などを行いながら、ビジネス統計学の専門家として、地上波テレビ・ラジオ、新聞、雑誌、経済メディアを通して、情報発信を行う。
上場企業の社外取締役も務める。

小柳出紗季 プロフィール写真

インタビュアー:さき

CBTジム®運営スタッフ
CBTジム®勉強会講師
CBT実践歴6年
完璧主義によって仕事が思うようにパフォーマンスを発揮できなかったところから、CBTを通じて仕事の生産性が上がっただけでなく、自分や家族、仲間を大切にしながら、価値観にそって仕事に取り組めるようになった。

イライラの原因が分からなかった頃

以前は、どんな状態でしたか?

完璧主義というところ、「こうあるべき」というところが強くありました。

今は両親と暮らしているんですが、両親との関係であまり前向きな関係づくりができていなくて、ひとつひとつの言動や態度にイライラしてしまうことが多くありました。

たとえば、私がやかんに火をつけるときは両親が小言を言ってくるのに、自分たちがやるときは火をつけたまま自分の作業に没頭している。些細なことではあるんですけど、「なんで私には言ってくるのに、自分では気づかないのか」「だったら私に言ってくる必要はない」という「あるべき論」で、イライラ、モヤモヤしていました。

そういうとき、どんな行動を取っていましたか?

アウトプットせずに、自分の中で我慢してしまうことが多かったです。

相手に何か伝えて関係性が崩れるのも嫌ですし、「言っても変わらない」という思いもあったので、自分の中に溜めておいたほうが、何も変わらず円満に済むんじゃないかと思っていました。

私生活では、自分にイライラやモヤモヤがあること自体、あまり感じ取れていなかったと思います。たとえば買い物では、「完璧である自分でなくちゃだめ」という思い込みがあって、店員さんに質問することができませんでした。仕事では、自分にも部下の方々にも完璧を求めるあまり、お互いを縛りすぎてしまっていたのかなと、今となっては思います。

「まさに自分だ」──向き合い始めたきっかけ

どんなきっかけで、自分の考え方に向き合おうと思ったのですか?

きっかけは、サトマイさんのYouTubeだったと思います。そこで考え方のクセに関する診断を受けてみたんです。

メールで届いた診断結果に、「どんな仕事も完璧でなければいけない」「新しい挑戦や責任のある役割を前にして、失敗したらどうしようと考える」──こういう心当たりはありませんか、という内容が書かれていて。「まさに自分じゃないか」と感じて、これはやるしかないと思いました。

こういう思い込みがやわらぐなら、もっと軽やかに進んでいけるんじゃないか、と思ったんです。

向き合う前から、自分のイライラには気づいていましたか?

気づき始めたのは、ワークをしてからですね。

その前は、諦めていたわけではないんですけど、多分、自分自身に向き合うのが怖かったのかなと、今となっては思います。向き合うのって大変ですし、辛い部分もあるので。

私の場合は、自分の書いたものをみんなに見える形で発信して、いろんな方から意見をもらえたのがよかったです。「本当にこれを発信してもいいのかな」という思いもあったんですけど、人の意見をもらったり、自分で言葉にしたりすることで変わってきたのかなと思っています。

続ける中で感じた小さな変化

最初は、どんなところが難しかったですか?

そもそも自分がどこにイライラしているのか、モヤモヤしているのかに気づくのが、まず難しかったです。それを深掘りして、自分の考えを書き換えていくところも難しかったですね。一応やってみても、「そんなはずはない」と思ってしまうんです。

乗り越えるコツは、量かなと思いました。まずは型にはまってみる。一旦、いい意味で考えすぎずに、まずやるというところを徹底しました。間違っていたら誰かしらが教えてくれるので、皆さんに頼りながら進めていきました。

ご家族との関係では、どんな変化がありましたか?

同じような場面があっても、受け止め方が変わりました。

その場を離れるという選択もできますし、「そもそも何のために声をかけてくれているのか」と考えると、危ないからですし、いくつになっても自分の子どもだから心配して声をかけてくれている。他の方の意見も通して、目の前にいる両親の思いを知ることができました。

そう考えられるようになって、イライラやモヤモヤがだいぶ軽くなったのかなと思っています。

職場でも、落ち着いて行動できるようになった

仕事では、どんな変化がありましたか?

私は転職したばかりで、フルリモートで働き始めたんですが、貸してもらった会社のWi-Fiの容量が少なくて、3日間ぐらいでパケットの上限に達してしまったことがありました。「前から私が入ることは分かっていたのに、なんでこういう対応になったのかな」とイライラしたんです。

でも振り返ってみると、そもそも会社が対応してくれていること自体に感謝だなと思いますし、どれだけ通信量がかかるかなんて誰も想定していなかった。やりながら整えていくしかないなという考え方になって、イライラやモヤモヤはかなり減りました。同僚や上司との関係づくりも、無理なく進められるようになりました。

トラブルや想定外のことが起きたときに、落ち着いて行動できるようになったと思います。

日常では、どんな行動の変化がありましたか?

同僚を飲みに誘ったとき、LINEの返信が2、3日返ってこなくて、モヤモヤしてしまったことがありました。それも振り返ってみることで、「本当に忙しいのかもしれない」と背景を考えられるようになりましたし、自分が軽く扱われたように感じる癖も完璧主義の延長だったのかなと自覚できて、イライラはかなり軽くなりました。

もうひとつは、いつもとは違う行動を試してみたことです。私はジムに通って体を鍛えているんですが、家に帰るとお菓子に手が伸びてしまって、そんな自分にもイライラしていました。食べるか食べないかで善悪が決まるような、0か100かの考え方になっていたんです。

そこで、「そもそも運動していること自体が素晴らしい」「少しぐらい食べてもいい」と考えて、マイルールを崩しました。食べるならカロリーを記録すると決めたら、だんだん食べるのが面倒になって、お菓子に手が伸びることがなくなりました。イライラもなくなりました。

考え方と一緒に歩いていく──これからの展望

今後、どんなふうになっていきたいですか?

私も人間なので、イライラしたりモヤモヤしたりすることは、これからもあると思います。

なので、続けて自分自身のことを理解して、その考え方に寄り添いながら、一緒に歩いていくことを目指していきたいなと思っています。それが自分自身のためにもなってくるのかなと思います。

過去のご自身に、伝えたいことはありますか?

今のあなたは、「完璧であるべき」という思いで、がんじがらめになっている状態だと思います。

そういった思考は、ひとつひとつ解きほぐすことができます。イライラしたり、モヤモヤしたり、人間関係で傷つくこともたくさんあったと思うけど、その原因をひとつひとつ自分の中で解釈していくことで、悩みは少しずつ軽くなっていく。

一歩踏み出す勇気を持ってほしいなと思います。応援しています。

原因の分からないモヤモヤを抱えている人へ

同じように悩んでいる人へ、どんなメッセージを届けたいですか?

人間なので、いろんな悩みがあったり、モヤモヤしたりイライラしたりすることはあると思います。

私自身、完璧主義で生きづらさをかなり感じていたのに、そのこと自体に気づくことができなくて、余計に生きづらさだけを感じていました。

少しでもストレスを軽くしたい、生きやすさを感じたいと思っている方、自分を変えたいという思いがある方は、一度、自分の考え方のクセと向き合ってみることをおすすめします。

CBTジム®で、自分の考え方のクセに気づく

CBTジム®では、とっさに浮かぶ考えに気が付き、思い込みや決めつけに気づくワークを通じて、仕事や人間関係での意思決定を見直していきます。

イライラやモヤモヤの原因が自分でも分からない方も、「こうあるべき」というマイルールに気づくことで、相手の背景を想像する、できた部分を認める、落ち着いて行動を選ぶといった選択を増やしていけます。

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