朝からやることに追われ、うまく回せない自分を責めていた頃
以前は、どんな毎日を過ごしていましたか?
やらなきゃいけないことが頭の中にいっぱいあって、なかなか整理がつきませんでした。日々締め切りに追われて落ち着かず、朝起きて、とても憂うつになることもありました。
仕事のほかに、力を入れているボランティア活動があります。親の介護や子どものケアも必要で、趣味もある。やりたいことと、やるべきことの両方に追われていました。
特に苦しかったのは、どんなところですか?
自分で「ここまでできなければ駄目だ」という水準を決めていました。そこに届きそうにないと、時間も力もほとんど全部、そのことに注いでしまうんです。
すると、家族のことやほかの用事がおろそかになる。それも気になって、「どうしてうまく回せないんだろう?」と、自分を責めていました。何かをしていても、うまく回っている感じがなかったんです。
頭の中になかった考えに出会った──向き合い続けるきっかけ
書き始めた頃、面白いと感じたのはどんなことですか?
初めの頃から、とっさに浮かんだ考えとは反対の見方を、あえて書いてみるのが面白かったです。「そういう考えもあるんだ」と気づけました。
いったん自分の考えを脇に置いて、ほかにどんな見方ができるかを考えるゲームのように、紙に書いてみたんです。頭の中で考えるだけでは出てこなかった言葉が出てきて、「なるほど、こうも考えられるよね」と思えました。それで、さらに書いてみようと思いました。
忙しい中で、どうやって続けましたか?
日中に思い浮かんだことをメモしておき、寝る前に日記を書くような感じで取り組みました。夜が難しければ、翌朝に書くこともありました。
紙に書いた言葉を見ていると、さらに思いや考えが出てきます。一日の気持ちに区切りをつけ、自分と向き合う時間になっていました。ただ、いくらでも時間をかけてしまいそうなので、時間は区切るようにしていました。
「ここまでできた」と、今の自分を認められるようになった
やることが多い状況を、どう捉え直しましたか?
理想どおりにはできていません。でも、今の自分にできたことは、そのまま受け止めようと思うようになりました。「自分はここまでできた。では、次に何をしようか?」と考える方に、頭を使うようになったんです。
時間は限られていますし、自分ができることにも限りがあります。その中でどこまでできそうかを考えると、「今日はこれでいいかな」と思えることが増えてきました。
日々の進め方には、どんな違いが出ましたか?
できることとできないことを分け、こまめに予定を見るようになりました。仕事だけでなく、家庭や趣味のことも、どこまでできそうかをノートに書き、実際にできたかどうかを見て修正しています。
忙しいこと自体は変わりません。でも、「今日はこれをやりましょう」と決めて、前より落ち着いて取り組めるようになってきました。
家族にも仕事相手にも、早めに協力を頼めるようになった
抱え込まずに伝えるために、最初に試したことは何ですか?
以前は、「これを言ったらどう思われるだろう?」と考えて抱え込んでいました。まずは言いやすい家族に、「これをやってくれない?」「自分ではできないんだけど」と伝えてみました。
言ってみると、意外に分かってもらえることもあったんです。それで、仕事やボランティア活動でも、同じように頼んでみるようになりました。
仕事では、どんなふうに伝えるようになりましたか?
難しいと思った時は、早めに周りへ知らせて協力を頼むようになりました。「手伝ってくれる?」「こういう状況なので、意見をもらえない?」と伝え、返ってきた反応をもとに、また進めます。
相手は、自分が気にしていることを気にしなかったり、逆に思いがけないところを気にしたりします。自分の頭の中だけで考えていても限界があると分かってきました。
今も難しいと感じることはありますか?
協力を頼むことが、いつでもできるわけではありません。まだ引っかかる時もありますし、予定を確認できないまま、計画から離れてしまうこともあります。
実行しやすくするために、朝に勉強するなら、前の晩に机へテキストや筆記用具を置いています。趣味のランニングも、着替えと靴を用意しておきます。「ここまでやらないと駄目」ではなく、短い時間でもよしとして、始めやすくする工夫を試しています。
予定を直しながら、自分で決めた方向へ進んでいきたい
これから、どんなことを身につけたいですか?
計画を立てて、着実に実行することを習慣にしたいです。「人生のパイロットになる」という言葉が、とてもいいなと思っています。
飛行機には時間や燃料の限りがあり、天候も変わりますよね。その中で計画を立て、修正しながら行きたい場所に向かう。自分も、限られた条件の中で、自分で決めて動いている感覚を持っていたいです。
やりたいことと現実の間で悩んでいる人へ
同じように悩んでいる人に、伝えたいことはありますか?
興味を持っている方は、すでに自分の現状や課題に、何か気づいているのではないかと思います。私にとっては、人の意見をもらいながら自分と向き合える、貴重な時間でした。
現実と自分の思いに、どう折り合いをつけていくか。そこで悩んでいるなら、一度試してみることをお勧めしたいです。
CBTジム®で、抱え込んでいることを整理し、今日できることを考える
CBTジム®では、とっさに浮かぶ考えや感情を書き出し、思い込みや決めつけに気づくワークを通じて、日常の行動選択を見直していきます。
「全部やらなきゃ」と抱え込んでしまう方も、自分に求める水準を振り返り、今日できる範囲を決める、難しいことは周りに相談するといった選択肢を考えてみませんか。