相手の気持ちを悪く想像し、会う前から疲れていた頃
以前は、人と会うことをどう感じていましたか?
知っている人でも初めて会う人でも、相手に気を遣ったり、どう思われているのかを悪い方に想像したりしていました。人に会うことが、とても面倒になっていたんです。
特に仕事では、これから会う人のことやメールの文面から、いろいろな可能性を考えていました。良い展開だけではなく、最悪の場合まで想像して、頭の中がいっぱいになっていましたね。
実際に悪いことが起こる時もありますが、多くは取り越し苦労でした。起きないことまであれこれ考えて、ものすごく疲れていたと思います。
嫌な感情が湧いた時は、どうしていたのでしょうか?
怒りなどの感情をコントロールすることが良いことだと思って、押し殺すような生活をしていました。
自分では、それが正しいと思っていたんです。でも、モヤモヤした気持ちを心の中に閉じ込めて、知らないうちにストレスをため込んでいたのだと思います。
本のワークを試して、もっと自分を知りたくなった──向き合うきっかけ
自分の考え方と向き合い始めたきっかけは何ですか?
サトマイさんの本を読んで、すごく心を動かされたことです。その本で、考え方を振り返るワークを知りました。
もともと本を読む習慣はあったのですが、どこでその本を知ったのかは、はっきり覚えていません。何かの紹介を見て、気になって手に取ったのだと思います。
読むだけでなく、実際に取り組もうと思ったのはなぜですか?
本の中のワークを試してみると、面白いなと感じたんです。特に前半で紹介されていた考え方に興味を持って、もっときちんとやってみたくなりました。
取り組む前後の変化を確かめていることを知ったのも、試してみようと思えた理由の一つでした。
「変わっていない」と悩む自分を書き、抑えていた感情に気づいた
最初から、自分の気持ちに気づけたのでしょうか?
最初は、感情が動いた出来事をワークにしようと言われても、そういう出来事があまり見つかりませんでした。相談すると、感情を抑えているのかもしれないと教えてもらいました。
それでも、すぐには分かりませんでした。ワークを重ねても変わった実感がなくて、1か月ほどたった頃に、「変化を感じられない」という悩み自体を書いてみたんです。
そこで、助言をくれる方から、感情を押し殺しているのではないかと、もう一度指摘してもらいました。「そういえば、最初にも同じことを言われたな」と思いましたね。
同じ言葉でも、その時は受け止め方が違ったのですか?
最初はワークのことも十分に理解できていなくて、自分のことを少し離れて見るのが難しかったのだと思います。続けてきたからこそ、もう一度言われた時には、自分が気持ちを抑えていたことに気づけたんですね。
怒りなどの感情も、自分にとって大切なものに反応しているのだと気づきました。嫌な感情を感じること自体が悪いわけではない、と。
実際にその気持ちを受け止めてみて、どうだったかを振り返る。その積み重ねで、嬉しいとか楽しいという感情も、以前より感じやすくなりました。自分一人では、なかなか気づけなかったことです。
自分から人に話しかけられ、家族との会話も増えていった
人と接する時には、どんな変化がありましたか?
相手にどう思われているかを気にしすぎなくなると、人に会うことが苦ではなくなりました。むしろ楽しくなって、自分から話しかけたり、知らない人と話したりできるようになったんです。
話してみると楽しくて、また人と会いたくなりました。あんなに面倒に感じていたのにと、自分でも驚いています。
家族とのやり取りは、どう変わったのでしょうか?
以前は「こうすべき」という思いが強くて、家族にも自分の考えを求めていました。それが緩んで、相手に圧力をかけることが減ったのだと思います。妻から話しかけられることが、すごく増えました。
息子も時期をずらしてワークに取り組んだのですが、息子のワークには口を出さず、お互いの記録も見ないようにしていました。息子が自由に取り組めることを大切にしたかったんです。
終わってからは、日常の出来事について「こういう考え方のクセもあるよね」と話せることが、ありがたいなと感じています。
仕事の場面で、いつもと違う行動を試したことはありますか?
私は個人事業主なのですが、寝坊して仕事に出るのが遅くなった日がありました。以前なら大慌てで支度をして電車に乗り、その後も一日中イライラしたまま働いていました。
その時は、いつもの朝の流れを落ち着いて済ませ、気持ちを整えてから出かけてみました。すると、イライラを引きずらずに仕事を進められたんです。
いつもと違う行動を取って、こんなふうに変わるんだと実感した出来事でした。
一人で抱えず、自分でも試しながら学びを深めていく
学びを深めるうえで、大切だと感じることは何ですか?
人の助けを借りながらも、自分で学ぶ姿勢を持つことです。一緒にワークをする仲間のコメントや、話し合いの場での発言には、すごく刺激をもらいました。
その後は、自分もほかの人のワークにコメントする形で関わりました。相手の記録をよく読んで考えると、自分の考え方を振り返る時間も増えます。自分が普段ためらっている行動を試す、後押しにもなったように思います。
ただ回数を重ねるだけでなく、もらった言葉を受け止めて、自分でも試す。そのための時間を取ることが大切だと感じています。
気持ちを抑えるのが当たり前になっている人へ
過去の自分に、今なら何を伝えたいですか?
自分一人では、気づけなかったことがありました。だから、助言をくれる人や、一緒に考える仲間がいる場を活用してほしいと思います。
私も初めは、変化を感じられませんでした。仲間の言葉を聞き、自分でも手を動かして取り組む中で、ようやく気づけたことがありました。その経験を伝えたいですね。
CBTジム®で、抑えてきた気持ちに気づき、人との関わり方を考える
CBTジム®では、とっさに浮かぶ考えや感情を書き出し、思い込みや決めつけに気づくワークを通じて、日常の行動選択を見直していきます。
相手に気を遣いすぎて会うのが億劫になる方も、自分の気持ちを確かめ、話しかけてみることや家族の話を聞くことから、人との関わり方を考えてみませんか。