子どもに怒っては後悔し、職場でも人の目を気にしていた頃
以前は、ご家庭でどんなことに苦しんでいましたか?
子どもが言うことを聞かないと、イライラしていました。必要以上に怒鳴ってしまうこともあって、その後にすごく後悔するんです。
車で通勤していたんですが、出社する途中でも、子どもに悪いことをしたと思って、悔しい気持ちになることがありました。自分でも、どうしたらいいのか分からなかったですね。
子どもだけではなく、高齢になった母親の言動にも苛立つことがありました。家にいても気が張っていて、いつもイライラしているような状態でした。
仕事では、どんなことが気になっていましたか?
若い頃から、人の目がすごく気になっていました。取引先へ行く時にも、早く帰ってこないとサボっていると思われるんじゃないかと、勝手に考えてしまうんです。
昼休みは1時間あるのに、15分か20分くらいで食事を済ませて、すぐ仕事に戻っていました。そうしているのは自分だけだと分かっていたんですが、休むのが苦しかったです。
やるべきことが目の前にあっても、別のことをして時間を使ってしまう、先延ばしの悩みもありました。
このままの自分を変えたい──考え方に向き合い始めたきっかけ
自分の考え方に向き合おうと思ったきっかけは何ですか?
怒ったり、周りの目を気にしたりする自分を、どう変えていいか分かりませんでした。子どもに怒鳴った後は、強い罪悪感がありました。この先も怒りを抑えられず、子どもに怒っては後悔することを繰り返してしまうのではないかと、不安だったんです。
サトマイさんの動画を見ていた時に案内を知って、説明を聞いたのがきっかけです。それまでは、こうした考え方について、ほとんど知識がありませんでした。
自分に強い思い込みがあるという自覚はあったんですが、どうにもできない。そこから自由になって、自分の人生をちゃんと歩めるようになりたいと思いました。
「できるかもしれない」──先延ばししていた用事に取りかかれた
最初に変化を感じたのは、どんなことでしたか?
先延ばししていた用事に、取りかかれるようになったことです。以前、本で読んだ短い時間の使い方の話が頭に残っていて、ワークの書き方が少し分かってきた頃に、ふと「できるんじゃないかな?」と思ったんです。
それで実際にやってみると、目の前の用事を少しずつ進められるようになりました。眼鏡をかけているのにずっと探していて、ある時「かけていたんだ」と気づくような感じに近かったですね。
取り組みが止まりそうな時は、ありませんでしたか?
途中で、何を書けばいいのか分からなくなったことはありました。だいぶやったし、もう書くことがないんじゃないかと思って、少し気が抜けた時期もありました。
そんな時は、ほかの方のワークを読んで、「自分もこんなことで悩んだことがあるな」と振り返っていました。「何を書けばいいか分からない」という気持ち自体を書いたこともあります。
書いたものを読んでもらうと、自分では思いつかなかった見方を教えてもらえました。「こう考えてもいいのか」と分かるのが楽しくて、またやってみようと思えたんです。
昼休みを取れるようになり、子どもとの衝突も減った
周囲の目が気になっていた昼休みは、どう変わりましたか?
「休んでいたら、サボっていると思われるんじゃないか?」と考えていたんですが、「本当にそうなのかな?」と振り返ってみました。それで、食事の後に近所を散歩してみることにしたんです。
「ちょっと散歩に行ってきます」と言って、20分、30分くらい歩いて戻ってきました。実際に休憩を取っても、誰にも何も言われませんでした。
誰かに言われたわけではなく、自分で想像して苦しんでいたんだなと気づきました。実際に休んでみると、心配していたことは起きなかったんです。
子どもに対しては、どんな変化がありましたか?
以前は、「子どもは自分の言う通りに行動するべきだ」という気持ちが強くて、その通りにいかないとイライラしていました。
今は怒りが出てきても、「本当に自分の考えだけが正しいのかな?」と振り返れるようになりました。一呼吸おいて、子どもにも考えがあるのだから、少し様子を見てみようと思えるようになったんです。すぐに怒りをぶつけることが減って、子どもとの衝突も少なくなりました。
印象に残っている、息子さんとのやり取りを教えてください。
息子が、ある試験を今回は受けたくないと言ったことがありました。私としては受けてほしかったので、怒りたくなる気持ちはありました。
以前なら、自分の考えが正しいから、受けないのはおかしいと、言い分を聞かずに「やれ」と言っていたと思います。でも、その時は「次は頑張れよ」と言えたんです。
息子には息子の考えや計画もあるだろうと思えるようになりました。自分は正しいと思っていても、違う考えもあるんですよね。
そういうふうに接する中で、息子との会話も増えました。ギスギスした感じは、だいぶ減ったと思います。
思い込みに縛られず、自分で選ぶ人生へ
最初に目指していた姿には、どのくらい近づけたと感じますか?
思い込みに縛られず、自分の人生をちゃんと歩めるようになりたいという目標に対しては、自分では100点満点で70点くらいかなと思っています。
以前は家でも緊張して、イライラしていましたが、それが少なくなってきて、生活することが楽になったと感じています。
自分だけが苦しんでいると感じる人へ
自分の悩みを人に見せることには、ためらいもありましたか?
「どこまで書いていいんだろう?」「こんなことを書いていいんだろう?」と思う人はいると思います。私も、それまでは分かったふりをして、自分の悩みを出さなくなってしまうところがありました。
でも、みんなで話したり、書いたものを読んだりすると、立派だなと思う人でも、いろいろなことに悩んでいると分かりました。お互いに感想を伝え合えると、それだけでも安心するんですよね。
同じように悩んでいる人へ、伝えたいことはありますか?
一人で苦しんでいるんじゃないんだと分かって、すごく安心しました。同じように悩んでいる人がいて、お互いに助け合いながら取り組めるんです。
悩みを言葉にして、ほかの人とやり取りできたことは、私にとって大きかったです。一人で抱えている方にも、そういう人たちがいると知ってもらえたらと思います。
CBTジム®で、「こうするべき」を確かめ、家族との接し方を見直す
CBTジム®では、とっさに浮かぶ考えや感情を書き出し、思い込みや決めつけに気づくワークを通じて、日常の行動選択を見直していきます。
家族に強く言って後悔してしまう方も、自分が何を当然だと思っているのかを振り返り、一呼吸おいて相手の考えを聞く選択を考えてみませんか。
